LINEスタンプをAIで作るプロンプトのコツ|キャラがブレない指示の型
AIに「かわいい犬のスタンプを描いて」と頼むと、1枚目は驚くほど可愛いものが出てきます。 問題は2枚目からです。同じように頼んだはずなのに、色が変わる、顔が変わる、 いつの間にか別の犬になっている——。 LINEスタンプは最大40枚をひとつのキャラでそろえる必要があるので、 この「キャラブレ」こそが最大の壁になります。
この記事では、LINEスタンプ用のプロンプトを 「どう書けばキャラがブレないか」を軸に、 基本構造からバリエーションの増やし方、規格まわりの注意点まで整理します。
先に結論。 プロンプトは「固定する部分」と「変える部分」に分けて書くのがコツです。 キャラの見た目(目・口・輪郭・配色・線)は全枚数で一言一句同じ文を使い回し、 表情・ポーズ・セリフだけを差し替える。 この「型」を最初に作ってしまえば、キャラのブレは大きく減らせます。
LINEスタンプ用プロンプトの基本構造
「かわいく描いて」だけでは、AIは毎回ゼロから解釈をやり直します。 結果が安定しないのは当然です。 LINEスタンプ向けのプロンプトは、次の6要素をそろえると狙いが伝わりやすくなります。
- 誰が: キャラの種類と特徴(例: 白い子犬のちびキャラ)
- 何を: ポーズ・動作(例: 両手を上げて大喜びしている)
- 線と色: 線の太さ・タッチと基調色(例: 太さが均一なやわらかい線、3色でまとめた配色)
- 表情: 目と口の状態まで具体的に(例: 目を閉じて満面の笑み)
- 余白: 全身が枠内に収まり、周囲に余白があること
- 背景: 透過、または透過処理しやすい単色
組み合わせると、たとえばこんな形になります。
白い子犬のちびキャラ。丸い輪郭、垂れ気味の大きな目、小さな丸い鼻。 太さが均一なやわらかい線で、白・クリーム色・水色を基調にした配色。 両手を上げて大喜びしている全身のポーズ、目を閉じて満面の笑み。 背景は単色、キャラの周囲に余白を残し、全身が枠内に収まる構図。
ポイントは、長く書くほど良いわけではないということです。 形容詞を山盛りにするより、迷いのない短い指定を毎回同じ順番で並べる方が、 結果は安定しやすくなります。 画風も「◯◯風」と何かに寄せるのではなく、 線の太さ・色数・タッチといった要素のことばで伝えるのがおすすめです。
40枚を同じキャラでそろえる設計パラメータの決め方
1枚なら上の型で十分です。では40枚では何が起きるか。 毎回すこしずつ言い回しを変えてしまい、その揺れがそのままキャラの揺れになります。 だからこそ、描き始める前に「設計図」を固める工程が効いてきます。
目・口・輪郭・配色を先に固定する
まず気に入った1枚を「基準」と決めて、その見た目を言葉に起こします。 押さえるのは次の4点です。
- 目: 形(丸い・垂れ気味・つり気味)、大きさ、ハイライトの有無
- 口: 大きさ、基本の形(にっこり・への字・小さな点)
- 輪郭: 顔と体のシルエット(丸顔・二頭身・手足の短さ)
- 配色: 使う色を色名で2〜3色に絞る(例: 白・クリーム色・水色)
この4点を1つの文章ブロックにまとめたら、以降は全枚数でそのブロックをコピーして使い回し、 後ろに付けるポーズと表情だけを差し替えます。 「昨日はどう書いたっけ」と記憶に頼った瞬間にブレが始まるので、 メモアプリなどに固定ブロックを保存しておくのが確実です。 参照画像を添付できるツールなら、毎回同じ基準画像を添えるとさらに安定します。
特定の作品名・ブランド名は入れない
「有名なあのキャラみたいに」と書けば、たしかに手っ取り早く雰囲気は出ます。 でもこれは避けてください。理由は品質ではなく権利面です。 特定の作品やブランドに似た仕上がりは、LINEの審査でリジェクトされたり、 販売後のトラブルにつながったりする可能性があります。
代わりに、好きな雰囲気を「大きな目」「丸いシルエット」「淡い色づかい」のように要素に分解して書きましょう。 伝わり方は少し遠回りでも、権利のクリアな「自分のキャラ」になります。 審査やAI利用の申告まわりの考え方は AIスタンプの規制と申告ルールの解説記事にまとめてあります。
表情・セリフのバリエーションを増やす発想法
キャラが固まったら、次の悩みは「40枚も何を描けばいいの?」です。 ここでおすすめなのが、感情マップという考え方。 縦軸に喜怒哀楽、横軸に日常の挨拶や返事を置いて、掛け算で発想します。 同じ「ありがとう」でも、感情を変えるだけで別のスタンプになるからです。
| セリフ | 喜 | 怒 | 哀 | 楽 |
|---|---|---|---|---|
| ありがとう | 飛び跳ねて満面の笑み | 照れ隠しでぷいっ | 涙ぐみながら | 投げキッスでおどけて |
| OK・了解 | 元気よく親指を立てる | 腕組みでしぶしぶ | ため息まじりに | びしっと敬礼 |
| おつかれさま | 拍手でねぎらう | 「無理しないの!」と腰に手 | 一緒にぐったり | お茶を差し出す |
セリフ3つと感情4つの掛け算だけで、もう12枚分のアイデアです。 「おはよう」「おやすみ」「ごめんね」「まかせて」あたりを足していけば、 40枚は思ったより早く埋まります。 配分の目安は、挨拶・返事系で半分、感情リアクションで残り半分ほど。 迷ったら、このスタンプを送りたい相手を1人思い浮かべて、 その人との会話でよく使う言葉から選ぶと外しません。
つまずきポイント: サイズ・余白・透過
絵が完成しても、LINEスタンプには規格の壁があります。 プロンプトだけでは解決しにくい、つまずきやすい3点を押さえておきましょう。
- サイズ: スタンプ画像は370×320px、幅・高さともに偶数が必要です。 ただし多くの画像生成AIは、指定したピクセル数を正確に守れない場合があります。 大きめに生成して、後から自分でリサイズする前提でいる方が現実的です。
- 余白: 周囲におよそ10pxの余白が必要です。 プロンプトに「全身が枠内に収まる」「周囲に余白を残す」と入れていないと、 頭や耳が見切れた画像になりがちです。
- 透過: 提出画像は背景透過のPNGです。 ツールによっては透過画像を直接出力できず、市松模様の「透過風」の背景が 絵として描かれてしまう場合もあるので注意してください。 単色背景で生成して、透過処理は別の工程で行うのが安全です。
規格の一次情報は LINE Creators Market スタンプ制作ガイドライン(公式)で確認できます。申請までの流れは LINEスタンプ申請ガイドにまとめてあります。
そもそもプロンプトを書き込まずに作る方法もある
ここまで読んで、正直どう感じたでしょうか。 「型を作るのは面白そう。でも40枚ぶんの管理はけっこうな作業だな」—— そう思ったなら、その感覚は正しいです。 固定ブロックの管理、1枚ずつの生成、リサイズ、透過処理。 プロンプトを磨き込む楽しさと、40枚を仕上げる根気は、別の話なのです。
写真1枚と会話で雰囲気を伝える手順
Stampoは、この記事で説明した 「キャラの固定」「バリエーション設計」「規格合わせ」をまとめてAI任せにできるLINEスタンプ専用サービスです。 流れは3ステップだけ。
- 自分・家族・ペットなどの写真を1枚アップロードする
- 「ふんわりやさしい感じ」「元気いっぱいに」など、好きな雰囲気を会話で伝える(プロンプトの構文は不要です)
- 無料のスタイルプレビューで仕上がりを確認してから、40枚+予備8枚を一括生成する
キャラの一貫性はサービス側の仕組みで保たれ、370×320pxや透過などの LINE規格への整形も自動です。生成後はブラウザ上のエディタで セリフや表情を1枚ずつ調整でき、そのまま申請用のZIPまで書き出せます。 料金は1セット¥950。スマホのブラウザだけで完結します。
プロンプト沼にハマらず最短で完成させたい人の近道として。 あるいは自作派の人も、まず一式を叩き台として生成してから 感情マップを練り直す、という使い方ができます。